Aug. 28, 2001
トロント国際映画祭日本映画作品リスト一挙公開!

毎年盛大になっていくToronto International Film Festivalも今年で26回目で9月6日から15日まで開催される。今年はどんな有名人が来るかそれも楽しみ。今回も300以上の作品、50ヵ国以上から参加。日本関係の映画は合作などいれて16作。日本未公開作品もあるので、日本にいる人より一足早く日本の作品が見れる。チケット購入方法は、今からだとシングルチケットまたは当日各映画館にならんで購入のどれか。シングルチケット(13.00ドル)については9月5日限りの発売。すでにこの時点で7月に先行チケット買っている人が購入済みによりSold outの映画もあるので、ご了承を。必ずBox Office(午前9時から午後7時だが、午前9時にはすでに長蛇の列)に買いに行くこと。このチャンスも逃したという人は当日に映画館に行ってチケットがあまっていたら購入できる可能性がある。チケットが完売の場合は劇場でならんで待つと席が空いている限り入れてくれる。人気の映画はもう並んでも入れないことがあるが、結構みんな当日ならんでも見れているよう。

去年は北野監督の「Brother」が日本映画では注目度は一番で楽しめた映画だったが、今年注目は反町隆史さんが日本人ヒットマン(殺し屋)に扮して出演した香港映画「Full Time Killer」となりそうかな。日本映画ではないが、これは日本公開は未定なので、お見逃しなく。ほんとは私の好きな宮沢りえちゃんが今年モスクワ国際映画祭の最優秀女優賞を獲得した映画「遊園驚夢」が来るかなと楽しみにしていたが、これは残念ながら来てない。

また、今回は日本映画と今日本でアジア映画特に、韓国映画も人気ということで、特別に韓国映画もご紹介!要チェック!

Box Office:Toronto Eaton Centre(地下鉄Dundas駅側の地下1階で、花屋の横) Tel.416-968-Film

<日本映画のご紹介>

「Warm Water Under a Red Bridge/赤い橋の下のぬるい水」
2001年/1時間59分(日本公開2001年11月)
監督:今村昌平
原作:辺見 庸
脚本:冨川元文/天願大介/今村昌平
出演:役所広司、清水美砂、倍賞美津子
解説:カンヌ国際映画祭にてパルムドールを受賞した「うなぎ」の監督、脚本、キャストでお送りする今村昌平監督19作目の新作。残念ながら入賞はしなかったが2001年カンヌ国際映画祭コンペティションノミネート作品され、評価は上々であったとか。カンヌでは上映ではかなり笑いが起こり楽しんで頂いたみたいと、役所さんはおっしゃっていたようで、コメディーっぽいのかもしれない!?
会社を解雇された中年男(役所)が富山県の小さな漁村を訪れ、そこで出会ったサエコ(清水)と出会い、自分を再生していくが、彼女は体内に水がたまる異質体質で、男と交わって水を排出しなくてはならない。彼はその水におぼれていくが...。
9月8日(土)午後3時
VISA Screening Room at Elgin Theatre (189 Yonge St./地下鉄Queen駅)
9月14日(金)午後6時半
Isabel Bader Theatre(93 Charles St. W./地下鉄Museum駅)

「リリィ・シュシュのすべて/All About Lily Chou-Chou」
2001年/2時間26分(日本公開2001年秋)
監督:岩井俊二
脚本:岩井俊二
出演:市原隼人、忍成修吾、蒼井優、大沢たかお、稲森いずみ
解説:ミポリン主演の映画「Love Letter」の岩井監督が遺作になるなら、これを遺作にしたいとまで言った、歌手「リリイ・シュシュ」(本名:鈴木佳子)を巡る事件を取り上げた作品。2000年4月にネットノベルとして始ったのが最初。書いているTC管理者も、公式サイトへ行ってもあまりよくわからない不思議な、いわくつきな作品であることは間違いない。リリイのコンサート中に起こった殺人事件に至るまでのストーリー。陰湿ないじめ、万引き、援助交際とほんとに最後まで暗い、そして痛い映画。
9月7日(金)午後6時半
Isabel Bader Theatre(93 Charles St. W./地下鉄Museum駅)
9月9日(日)午後12時半
Uptown 3 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)

「ウォーターボーイズ/Waterboys」
2001年/1時間30分
監督:矢口史靖
脚本:矢口史靖
出演:妻夫木聡、眞鍋かをり、平山綾、竹中直人、杉本哲太、柄本明
解説:とにかく元気が出る映画。「ひみつの花園」「アドレナリンドライブ」などで高い評価を得ている矢口史靖監督がお贈りする、なんとも愉快な男子シンクロナイトスイミングをテーマにした作品。テレビニュースでも取り上げられた埼玉県立川越高校水泳部。文化祭限定の人気演目で、今年13年目を迎える男子シンクロパフォーマンス。それをヒントに作られた、平凡な男子高校生のひと夏の物語り。思いっきり楽しんで下さい。
9月7日(金)午後9時45分
Isabel Bader Theatre(93 Charles St. W./地下鉄Museum駅)
9月8日(土)午後12時半
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)

●「害虫/Harmful Insect」
2001年/1時間32分(2002年2月日本公開)
監督:塩田明彦
出演:宮崎あおい、田辺誠一、りょう
解説:トロントの前に、29日に開幕する第58回ベネチア国際映画祭コンペティションの一つである「現代映画部門」に出品される。主演の女優宮崎あおい(15)さんは昨年のトロント国際映画祭/カンヌ国際映画祭出品作品「EUREKA」にも出演。
「害虫」は98年、当時、映画美学校(東京・京橋)の生徒だった清代弥生さん(31)が書いた脚本に塩田監督が加筆。13歳の中学1年生サチコ(宮崎)の、思春期の不安定な気持ちや日常を、純粋かつ残酷に描く。
9月14日(金)午後9時
Royal Ontario Museum (100 Queen's Park/地下鉄Museum駅)
9月15日(土)午後2時15分
Varsity 4 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
Varsity 5 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「回路/Pulse」
2001年/1時間58分
監督:黒沢清
出演:加藤晴彦、麻生久美子、小雪、有坂来瞳
解説:2001年カンヌ映画祭国際批評家連盟賞受賞作品。ネットスリラー映画「回路」は今年の2月に全国ロードショーされ、今年のカンヌでも賞を受賞し、フランス、韓国など海外での配給もすでに決まっている程、話題作。トロントでも「CURE」「ニンゲン合格」「カリスマ」などで知られ、評価が高い日本の監督の一人。
物語はアクセスしてないのにインターネットの画面に突如現れた「幽霊に会いたいですか」というメッセージから周りの人間が次々と消えてゆき、亮介とミチはその異変を追ううち出会い、二人でその恐怖に立ち向かうというもの。
9月8日(土)午後6時半
Cumberland 2 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)
9月10日(火)午後12時半
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)

「ハッシュ!/Hush!」
2000年/1時間47分(2001年秋日本公開)
監督・原作・脚本:橋口亮輔
出演:田辺誠一、高橋和也、片岡礼子
解説:2001年カンヌ国際映画祭招待作品。人生のスタートラインを諦めた30代の女性と二人のゲイの男性の話。再度スタートラインに立ってもいいじゃないか。以前幸福を失ったという傷から再度やりはじめる勇気が持てない3人が再び荒野に踏み出す勇気を持つまでを描いている。
9月9日(日)午後8時半
Varsity 4 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
Varsity 5 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月11日(木)午前11時半
Uptown 3 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)

「ディスタンス/Distance」
2001年/2時間12分
監督/脚本/編集:是枝 裕和
出演:ARATA、伊勢谷友介、寺島進、夏川結衣、浅野忠信、りょう
解説:2001年カンヌ国際映画祭 コンペティション部門正式出品作品。「幻の光」(95)、「ワンダフルライフ」(98)で人の心のありようを誠実に描き、海外でも高い評価を得ている是枝裕和監督。今回の物語は、3年前に世間を騒がせたカルト教団による殺人事件の加害者遺族を中心に宗教にである一線を超えたものと、留まったものとの心の距離を描く、繊細で残酷な物語。加害者遺族が年に一度だけ遺灰が瞑る湖に集まり、その年、アクシデントから元信者だったという男とともに一夜を過ごすことになり、今まで目を背けていた事実と自分自身と向き合う。
9月10日(月)午後8時半
Cumberland 3 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)
9月13日(木)午後2時
Cumberland 3 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

●「青い春/Blue Spring」
2001年/1時間23分(2002年春日本公開)
監督:豊田 利晃
出演:松田龍平
解説:原作は松本大洋「しあわせなら手をたたこう」。男子校を舞台に行き場のない不良少年のリーダー(松田)とその仲間達が生きる糧を見い出していく姿を描く物語。
9月10日(月)午後10時
Cumberland 1 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)
9月12日(水)午前9時
Cumberland 3 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

「日本鬼子/Japanese Devils」
2001年/2時間40分
監督:松井稔
解説:今年のベルリン国際映画祭出品作品。ドキュメンタリ−映画。日本鬼子(中国語。「リーベン・グイズ」と読む。残虐な日本兵、ひいては日本人を指す言葉)は、満州事変に始まり太平洋戦争の終結まで続く日本兵の中国における残虐な所業について、14人の生き証人の証言を綴ったもの。(サイト「フランクフルト便り」より抜粋)
公式サイトはないので、フランクフルト便りというサイトをお持ちのMasaki Okadaさんのベルリン国際映画祭作品紹介のこの映画の評ページにリンクさせて頂く。かなりくわしく書かれてあるので、彼のサイトをぜひご参照頂きたい。
9月7日(金)午後8時15分
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月9日(日)午前9時45分
Cumberland 4 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

●「殺し屋1/Ichi the Killer」
2001年/2時間9分(2001年12月日本公開)
監督:三池崇史
出演:浅野忠信、大森南朋、塚本晋也
解説:山本英夫原作の同名コミック(週刊ヤングサンデーに連載中)を、浅野忠信主演で映画化した作品。謎の老人"ジジイ"が差し向ける泣き虫な刺客・イチと、残忍で究極のマゾヒストである安生組の若頭・垣原との壮絶な闘いを描いた物語。
9月14日(金)午前12時
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月15日(土)午後2時
Cumberland 1 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

下記2作同時上映
●「Clip Cult(Vol.1)」
1999年/66分(ドイツ、日本合作)
音楽:Aphex Twin 、Ken Ishii
解説:12のミュージックビデオクリップ集。
「ELECTRIC DRAGON 80000V」
2000年/55分
監督:石井聰亙
出演:浅野忠信、永瀬正敏
解説:幼少の頃8000Vの電流を体に受ける事故にあい、強い力と爬虫類の心を読める力を身につけた竜眼寺盛尊(浅野忠信)と、同じく少年時代落雷にあい特殊な能力を身につけた雷電仏像(永瀬正敏)が惹かれ会い対決する。
9月10日(月)午前12時
Uptown 2 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月12日(水)午前11時半
Royal Ontario Museum (100 Queen's Park/地下鉄Museum駅)

「Versus」
2000年/1時間59分(2001年9月日本公開)
監督:北村龍平
出演:坂口 拓、榊  英雄、松田 賢二、新井 雄一郎
解説:インディーズムービー。2001年1月フランスジェラルメール国際ファンタスティック映画祭正式招待作品。2001年3月ドイツCINEASIA FILM FESTIVAL 正式招待作品。刑務所を脱獄したひとりの男。記憶のない女。彼らを執拗に追い続ける男たち。不穏な空気が漂う森の中で繰り広げられる、善悪を超えたルール無用のバトルロワイヤル。
9月7日(金)午後12時
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月8日(土)午後3時
Varsity 8 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「全職殺手/FULLTIME KILLER」
香港映画 2001年/102分(日本公開は2001年年内予定)
監督:Johnnie To、Wai Ka Fai
出演:Andy Lau、反町隆史
解説:反町隆史が殺し屋を演じ、人気俳優、アンディ・ラウと共演する香港アクション映画。来年のカンヌ映画祭に出品する意向であることが明らかになった。映画は中国語で英語の字幕と思われる。
9月8日(土)午前12時
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月10日(月)午後3時15分
Cumberland 3 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

<韓国映画のご紹介>

◆「蝶・NABI/The Butterfly」
韓国映画 2001年/102分
監督/脚本:ムン・スンウ
出演:カン・ヒェジョン(ユキ)、キム・ホジョン(アンアナ)、ジャン・ヒョンソン(K)
解説:SFファンタジー。忘れたい記憶だけ消してくれるウィルスが存在する近未来韓国のとある街を訪ねる、記憶を消したい女。このウィルスに感染しようとする他の二人と知り合いになり、共にそのウィルスを探し求めていくうちに過去の悲しみを癒し希望を見つけるという映画。
9月9日(日)午後5時半
Varsity 4 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月10日(月)午後9時
Varsity 1 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

◆「受取人不明/Address Unknown」
韓国映画 2001年/117分
監督:キム・ギドック
出演:ミョン・ギェナム、ヤン・ドングン、ジョ・ゼヒョン
解説:1970年代に米軍部隊が駐屯した村での人々の米軍により悲惨さを増す人々の人物像を描き出し、かなり暗く、衝撃的なシーンもある作品。監督自ら「この映画は反米映画だ。」と語る、自分の体験をベースにした映画。
9月9日(日)午後9時
Cumberland 3 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)
9月11日(火)午後4時15分
Varsity 3 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

◆「武士・Musa/The Warrior」
韓国映画 2001年/154分
監督・脚本:キム・ソンス
出演:チョン・ウソン、アン・ソンギ、ジュ・ジンモ、章子怡(Zhang Ziyi)
音楽:SAGISU SIRO(日本アニメ「新世紀エバンゲリオン」の作曲者)
解説:「Crouching Tiger, Hidden Dragon」 で一躍有名になったZhang Ziyiが出演していることでも注目を集める映画だが、制作期間5年、制作費53億ということからも大作であることが伺える。歴史の事実を根拠にしてフィクションを加味した作品で、1375年頃の中国の元と明の交代時期に高麗人9人が使臣として明国に行くが、スパイと誤認され配流される。しかしその途中にモンゴル軍の攻撃を受け明軍は全滅。高麗使臣団は本国に帰る為酷烈な強行軍を始めが熱い太陽と強行軍に疲れて行く...。
9月14日(金)午後5時45分
Uptown 2 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月15日(土)午後6時
Isabel Bader Theatre(93 Charles St. W./地下鉄Museum駅)


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