Aug. 27, 2002
トロント国際映画祭、日本映画日時入り完全リスト

毎年盛大になっていくToronto International Film Festivalも今年で27回目で9月5日から14日まで開催される。今年はどんな有名人が来るかそれも楽しみ。今回も340以上の作品、50ヵ国以上から参加。日本関係の映画は合作などいれて12作。(現時点では)日本未公開作品もあるので、日本にいる人より一足早く日本の作品が見れる。チケット購入方法は、今からだとシングルチケットまたは当日各映画館にならんで購入のどれか。シングルチケット(13.75ドル)については9月4日限りの発売。すでにこの時点で7月に先行チケット買っている人が購入済みによりSold outの映画もあるので、ご了承を。必ずBox Office(午前9時から午後7時だが、午前9時にはすでに長蛇の列)に買いに行くこと。このチャンスも逃したという人は当日に映画館に行ってチケットがあまっていたら購入できる可能性がある。チケットが完売の場合は劇場でならんで待つと席が空いている限り入れてくれる。人気の映画はもう並んでも入れないことがあるが、結構みんな当日ならんでも見れているよう。

今年注目は北野武監督の「ドールズ」かな。

日本映画以外では、ベストセラー小説の映画化でMichelle PfeifferやRenee Zellweger出演の10代の少女の成長を描いた「White Oleander」(US)、レオンのJean Renoがラブコメに挑戦「Jet Lag/Decalage horaire」(France)、トロント出身スキャナーズやフライのDavid Cronenberg監督の精神分裂症の男性(イングリシユ・ぺイシエントのRalph Fiennes)を描いた「Spider」、サイコスリラーの名匠Brian De Palma監督でAntonio Banderas主演の官能サスペンス「Femme Fatale」(France/US)、Matt DamonとBen Affleckの弟Casey AffleckとGus Van Santによる脚本・編集で出演もMatt DamonとCasey Affleckで送る時空や景色の中で自分自身のアイデンティを見つめる「Gerry」、危なすぎる歌詞で問題となったラッパーEminemの半生を自伝的に辿った映画で主役はもちろんEminem本人で母親役にKim Basingerで話題の「8Mile」、ルイジアナの田舎町でドイツのスパイ容疑をかけられた未亡人の物語でMichael Caineとマミーでおなじみのカナディアン俳優Brendan Fraser出演の「The quiet American」、いつまでもお美しいEsabelle Adjaniの情事を描く「Adolphe」(France) 、Matt Dillon監督・脚本・出演の1950年代ニューヨーク・ギャングたちの抗争を描く「City of Ghosts」、カナダとイタリア制作のSophia Loren/Gerard Depardiew/Mira Sorvino出演で過去を許し合うことで人生の再スタートを切る3人の女性を描く「Between Strangers」、St. Elmo's FireのJoel Schumacher監督が送るサスペンス映画「Phone Booth」、September 11, 2001を題材にしたSigourney Weaver主演「The Guys」などなど気になる映画が一杯。

Box Office:Toronto Eaton Centre(地下鉄Dundas駅側の地下1階で、花屋の横) Tel.416-968-Film

<日本映画のご紹介>

「AIKI/合気」
日本公開2002年年末
監督・脚本:天願大介
監修:岡本正剛(大東流合気柔術六方会宗師)
出演:加藤晴彦、ともさかりえ、石橋 凌ほか
エンディングテーマ:ウルフルズ「愛撫ガッチュー」
解説:大東流合気柔術六方会デンマーク支部に所属する方をモデルとした実話で、交通事故により下半身不随になった元ボクサー(実話では空手をしていた)が車椅子で武道を習うという物語。日本人に置き換えて映画化。
9月10日(火)午後9時
Varsity 6 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月14日(土)午後9時
Isabel Bader Theatre(93 Charles St. W./地下鉄Museum駅)

「blue」
2001年/1時間56分(日本公開2003年2月)
監督:安藤尋
原作:魚喃キリコ「blue」(マガジンハウス刊)
出演:市川実日子、小西真奈美
解説:今年の6月第24回モスクワ国際映画祭にて最優秀女優賞(去年は宮沢りえさんが香港映画「遊園驚夢」で同賞を受賞で2年連続日本人快挙)を受賞し主演した市川実日子さんの「blue」(安藤尋監督)。「blue」は、若い女性に人気の魚喃(なななん)キリコさんの青春漫画を安藤監督が映画化。市川実日子さんと小西真奈美さんの主演で、新潟の海辺の街を舞台に女子高校生2人の友情と愛情を描いている。映画「バトルロワイヤル」やドラマ「太陽の季節」などで人気上昇中の俳優高岡 蒼佑くんも出演。
9月9日(月)午後10時
Varsity 3 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月11日(水)午後3時半
Varsity 4 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「Woman of Water/水の女」
2002年/1時間55分(日本公開2002年秋)
監督・脚本・編集:杉森秀則
出演:UA、浅野忠信、小川眞由美、大浦龍宇一
エンディングテーマ:UA「閃光」(ビクターエンタテインメント)
解説:日本映画初!銭湯を舞台にした映画「水の女」(杉森秀則監督)で、主演の番台に座る女性を演じるのがミュージシャンのUAさんで、その銭湯に来る男女をめぐって物語が展開する。その他浅野忠信さんも出演。杉森秀則監督がUAさんの為に書き下ろした脚本なので、「大阪」のとある銭湯が舞台で、こてこて大阪弁の映画だ。サンダンスNHK国際映像作家賞受賞、ロンテルダム国際映画祭シネマート部門正式招待作品。
9月12日(木)午後9時半
Cumberland 2 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)
9月13日(金)午後3時
Varsity 1または6 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「ALIVE」
2002年(日本公開2003年春)
原作:高橋ツトム
監督:北村龍平
出演:榊 英雄、りょう、小雪、小田エリカ
解説:心に深い闇を持つ死刑囚、八代天周は政府の研究施設に移送され、 そこで「異次物」と呼ばれる人間を殺意の怪物に変えてしまう謎の生命体と対峙する・・ 第二の刑に翻弄される魂の漂流を描く、高橋ツトム原作、超激震ソリッドコミックを映画化。公式サイトはComing Soonでまだリンクできない。
9月12日(木)午後11時59分
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月13日(金)午後12時半
Cumberland 2 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

「アレクセイと泉/Alexei and the Spring」
2001年/1時間44分(日本公開済)
監督:本橋成一
音楽:坂本龍一
解説:第52回ベルリン国際映画祭ベルリナー新聞賞受賞。写真家本橋成一が音楽を坂本龍一に依頼し完成させたドキュメンタリーフィルム。チェルノブイリ原発事故で汚染された村ブジシチェでは現在55人の年寄りと1人の青年アレクセイだけが残っている。回りの森、畑、全てが放射能によって汚染されている中、不思議なことにこの村に湧く泉からは放射能が検出されないという。泉をめぐる村人達の生活を映しながら豊かさとは何かを語りかけるドキュメンタリー映画。
9月11日(水)午後7時
Uptown 3 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月14日(土)午前9時
Royal Ontario Museum (100 Queen's Park/地下鉄Museum駅)

「千と千尋の神隠し/Miyazaki's Spirited Away」
2001年/2時間5分(2001年夏日本公開済)
監督・原作・脚本:宮崎駿
制作:スタジオジブリ
声の出演:千尋(Daveigh Chase)、ハク(Jason Marsden)
解説:2002年ベルリン国際映画祭コンペティション部門グランプリ(金熊賞)、2002年香港映画祭ベストアジアフィルム賞、2002年サンフランシスコ映画祭(観客が選ぶ)ベスト物語作品賞。「ナウシカ」「となりのトトロ」「もののけ姫」でおなじみの宮崎駿監督作で去年日本では観客動員数日本新記録を打ち立てた驚異のアニメ映画。北米ではこの秋公開で上映権はディズニーが獲得。英語の吹き替え(のはず)だが、子供も大人も心が温まるそんな映画だ。ゴミを捨て自然を壊す人間を風刺し、また子供には挨拶という礼儀の大切さや、欲を持つとどうなるかなどを問うシーンもあり、素直に見れる素敵な映画だ。この映画は超お薦め!
9月7日(土)午後6時
Varsity 8 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月9日(月)午後1時
Uptown 3 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)

「ドールズ/Dolls」
2002年/1時間53分(日本公開2002年10月)
監督・脚本・編集:北野武
出演:菅野美穂、深田恭子、武重勉(新人)
解説:超人気アイドル(深キョン)が突然の事故で顔をケガして転落、それでも彼女を憶い続ける青年との物語。赤い紐でつながれた男女の物語。ヤクザと彼をひたすら待つ女。オムニバス型式の北野監督の最新作。テーマは美しく、切なく、残酷な愛。その物語を語るのが文楽の人形という志向。話題作であり、日本より一足早く観られるのは得かも。公式サイトは前はリンクできたのですが、今は出来なくなってます。
9月7日(土)午後3時半
Uptown 1 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)
9月13日(金)午後12時
Varsity 8 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「六月の蛇/A Snake of June」
2002年(日本未公開)
監督・出演:塚本晋也
解説:「鉄男」「ヒルコ/妖怪ハンター」「東京フィスト」「双生児」など業界からそして若者からも支持を受けている塚本監督の最新作。エロティシズムを追求した作品で、ストーカーの物語。
9月13日(金)午後9時
Varsity 8 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月14日(土)午後1時
Varsity 1または6 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「フーガの技法/The Art of Fugue」
2001年/16ミリフィルム20分
監督:石田尚志
解説:J.S.バッハの同題曲を石田氏独自の音楽解析に基づいて映像化した作品で、抽象アニメーション作品。音楽を映像で見るという試み。
9月8日(日)午前9時45分
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月9日(月)午後2時
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「部屋/形態/Gestalt」
1999年/16ミリフィルム7分
監督:石田尚志
解説:窓から射している琥珀色の陽の変化を鑑賞者の知覚作用により変わるという2.5次元のアニメーション作品。
9月8日(日)午前9時45分
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月9日(月)午後2時
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「Incense」
2002年16ミリフィルム作品
監督:狩野志歩
解説:武蔵野美術大学映像学科卒業。1999年以来、世界各国で数々の賞を受賞している若手映像作家。「揺れる椅子」(13分)や「スチール」(15分)などがある。
9月8日(日)午前9時45分
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)
9月9日(月)午後2時
Varsity 7 (55 Bloor St. W./Yonge & Bay)

「11'09''01/セプテンバー11」
2002年オムニバス映画(日本公開2002年9月11日)
監督:今村昌平ほか
解説:去年の米国多発テロ事件をテーマにし、11人の世界各国の監督がそれぞれ「11分9秒01」の短編を作成。日本からは「うなぎ」「黒い雨」「楢山節考」で世界的評価の高い今村昌平監督が参加。日本では9月11日にテレビ、ネットなどで放送される。
9月11日(水)午後9時30分
Roy Thomson Hall GALA (60 Simcoe St./地下鉄St. Andrew)
9月12日(木)午後12時
Uptown 2 (764 Yonge/地下鉄Yonge&Bloor駅)


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