Aug. 31, 2004 トロント国際映画祭、日本映画完全リスト

毎年盛大になっていくToronto International Film Festival(トロント国際映画祭)も今年で29回目で9月9日から18日まで開催される。この映画祭の注目度は年々上がって来て、今はカンヌについで名声あるフェスティバルとされているのをご存知か。カンヌより名声があると伝えているメディアもあるぐらい。(日本人はあまり知らないのですよね。とほほっ。当サイトの映画祭を2倍楽しめる話も参照してね)今回は328の作品、68ヵ国から参加。日本関係の映画は全部で8作品。今年は日本映画が少ないのには驚きで残念だ...。でもこの7作品は今までにない内容の濃い作品であることは下記リストを見てもらうとわかる。楽しみだ。

またゲストが呼ばれてくるGala作品には金城武、チャン・ツィイの「Lovers(英題HOUSE OF FLYING DAGGERS)」がエントリーでチャン・ツィイが来る。

日本映画以外で注目はカンヌで審査員特別賞を受賞した日本の「ルーズ戦記 オールドボーイ」原作の韓国映画「Old Boy」や人気の高かった「The Motorcycle Diaries」、日本のアニメに対抗する、いやディズニーに対抗と言うべきか、ドリームワークスの海のマフィアの抗争を描いた3Dアニメ「Shark Tale」。そして、ドイツで議論を呼んでいるヒトラーの自殺するまでの12日間を描いた映画「Downfall/Der Untergang」、日本ヘラルド映画がどの日本のバイヤーより大きく上回る額で獲得して話題を集めた怪盗ルパンをモチーフにした「Jean-Paul Salome/Arsene Lupin」などもある。日系人監督の作品などもあったり、まだまだ紹介したいものもあるが、長くなるのでこの辺で。

チケット購入方法は、今からだとシングルチケットまたは当日各映画館にならんで購入のどれか。シングルチケット(16.75ドル)については9月8日限りの発売。すでにこの時点で7月に先行チケット買っている人が購入済みによりSold outの映画もあるので、ご了承を。必ずBox Office(午前9時から午後7時だが、午前9時にはすでに長蛇の列)に買いに行くこと。このチャンスも逃したという人は当日にラッシュチケットと言って、映画館に行ってチケットがあまっていたら購入できる可能性がある。チケットが完売の場合のこのラッシュチケットは劇場でならんで待つと席が空いている限り入れてくれる。ちなみに人気の映画は2時間前(ほんとに人気ならもっと前)から並んでおいた方がいい。

ハリウッドから毎年来るスターは豪華だが、今年もすごい。ゲストリストを挙げておく:Sean Penn, Charlize Theron, Maria Bello, Annette Bening, Orlando Bloom, Benjamin Bratt, Sandra Bullock, Don Cheadle, Maggie Cheung, Chris Cooper, Jeff Daniels, Mos Def, Taye Diggs, Matt Dillon, Jamie Foxx, Brendan Fraser, Bruce Greenwood, Paul Gross, Dustin Hoffman, Jeremy Irons, Jennifer Jason Leigh, Laura Linney, Ziggy Marley, Tom McCamus, Liam Neeson, Nick Nolte, Michael Ondaatje, Bill Paxton, Gordon Pinsent, Sarah Polley, Peter Sarsgaard, Jason Schwartzman, Pete Seeger, Hilary Swank, Mark Wahlberg, Sigourney Weaver他。前出の俳優も含め、監督など制作関係者のゲストは400人以上に上る。そのほとんどのリストは公式サイトのこちらを参照してほしい。

スターを見たいと思われる方は、だいたいスターが泊まる、フォーシーズンズ、ハイヤットをチェック。そして、レッドカーペットが用意されているシアター、Roy Thomson Hall 、Elgin Theatreなどに来るのでそれもチェック。どの俳優がどこに何時にというのはCity TVやCTVなどで当日か前日などに発表されるのでテレビもチェック。映画祭公式サイトでも発表があるかもなので、色々調べてみよう。

Box Office:Manulife Centre(55 Bloor Street West/地下鉄Yonge & Bloor)と College Park, Market Level, 444 Yonge St. (地下鉄College駅のモールの中Yonge側の南)

<お薦め映画関連サイト>
Toronto2g.com
カナダはハリウッドノースと言われていて、映画撮影のメッカでトロントは特にハリウッド映画の撮影が多い。そういった映画全般に関して興味ある方は、詳しい情報を日本語で提供している日本人でプロダクションマネージャーの三藤氏のHPをお薦めする。トロント国際映画祭についても業界人ならではの視点からくわしく情報をアップしている。必見!

Impressions & Critiques
澤井隆さんのこの映画評は業界の間でも知名度が高いので知っている人も多いかと思う。どの映画評より私は一押ししている。観ている作品の数も半端ではないのだ。現在は日本に住んでらっしゃるので、日本公開時期の映画作品となるが、するどい視点でもっともと思う映画評決定版!


【日本映画(関係)のご紹介】

「Cafe Lumiere/珈琲時光」
2004年/1時間48分(2004年9月11日日本公開)
監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)
出演:一青窈、浅野忠信、萩原聖人、余貴美子、小林稔侍 ほか
解説:日本を代表する映画監督・小津安二郎の生誕100周年を記念しての企画中で、侯孝賢監督が敬愛する小津安二郎監督へのオマージュとして、小津作品からインスパイアされた世界観を、独自な視点から描く。ストーリーはフリーで仕事をしているヒロインと古書店の二代目の店主の恋愛模様。歌手の一青窈(ひとと・よう)が主演でも話題となった。
9月15日(水)午後6時
Paramount 2 (259 Richmond St. W./地下鉄Osgood駅)
9月17日(金)午後2時
Varsity 3 (55 Bloor St. W./地下鉄Yonge & Bloor)

「Nobody Knows/誰も知らない」
2004年日本公開済み/2時間20分
監督:是枝裕和
出演:柳楽優弥、北浦愛、木村飛影 清水萌々子、YOUほか
解説:今年のカンヌ映画祭で最年少の最優秀男優賞に選ばれ、一躍世界で時の人となった主役の柳楽優弥君14歳。物語は実話をモチーフに、母親に置き去りにされた4人の子供達の生活が悲しく描かれていく。
9月11日(土)午後6時
Paramount 2 (259 Richmond St. W./地下鉄Osgood駅)
9月13日(月)午後2時45分
Cumberland 2 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)

「Quill/クィール」
2004年日本公開済み/1時間50分
監督・脚本:崔洋一
出演:小林 薫 椎名桔平 香川照之 戸田恵子 寺島しのぶ 黒谷友香 名取裕子ほか
解説:ノンフィクション小説「盲導犬クイールの一生」の映画化。盲導犬クィールの一生をほのぼのと描く。崔洋一監督は「刑務所の中」という作品でブルーリボン賞などを受賞した監督で、今は北野武と鈴木京香の「血と骨」が公開間近。(それが来てくれよって感じですが...)
9月17日(金)午後6時30分
Cumberland 2 (159 Cumberland St./地下鉄Bay駅)
9月18日(土)午後12時30分
Isabel Bader Theatre (93 Charles St. W./地下鉄Museum)

「Ghost in the Shell 2/イノセンス」
日本2004年日本公開済み/1時間39分
監督・脚本:押井守
解説:アニメ。士郎正宗原作の「攻殻機動隊」を1995年にアニメーション映画として制作、世界的に爆発的なヒットを飛ばした「Ghost in the Shell」の続編。体を機械化・電脳化した主人公たちが、ネットを操る情報テロリストと戦うサイバーパンク・アクション。「タイタニック」のジェームズ・キャメロンや「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟といった海外の著名な映画監督たちにも大きな影響を与えた映画の続編だけあって、海外の注目度も高い。映像も見事。連続して公開された押井監督の「アップルシード」も来てほしかったかも。
9月10日(金)午後1時15分
Paramount 2 (259 Richmond St. W./地下鉄Osgood駅)
9月12日(日)午後9時15分
Varsity 1または6 (55 Bloor St. W./地下鉄Yonge & Bloor)
注意:上記日時はフランス映画の「Innocence」の日時です。(いまから遅いですが、すみません!!!!!)日曜日のチケットをアニメと間違えてお持ちの方は11日土曜日にBoxOfficeに行って、違う映画と交換出来ます。ただし、「Ghost in the Shell 2/イノセンス」9日10日の上映でした。管理人の不覚です。間違われた方すみません。(;_;)

「Zebraman/ゼブラーマン」
2004年日本公開済み/1時間55分
監督:三池崇史
脚本:宮藤官九郎
出演:哀川 翔、鈴木京香、内村光良ほか
解説:哀川翔の100本目記念映画。映画「牛頭」でタイム誌で「21世紀もっとも期待される監督10人」に選ばれた三池崇史監督と、「木更津キャッツアイ」「ピンポン」などで人気の高い脚本家宮藤官九郎と哀川翔のコラボでお送りする、ヒーロー映画。ゼブラーマンというコスプレが趣味な人気のない小学校教師が、ひょんなことからゼブラーマンとして宇宙人と戦うことになる。大真面目に笑いを取る傑作映画で日本でも人気だったよう。
9月16日(木)午後11時59分
Ryerson Theatre (43 Gerrard St. E./地下鉄College駅)
9月18日(土)午後9時30分
Varsity 2 (55 Bloor St. W./地下鉄Yonge & Bloor)

「Steamboy/スチームボーイ」
2004年日本公開済み/2時間06分
原作・監督・脚本:大友克洋
声の出演:鈴木杏、小西真奈美ほか
解説:アニメ。全世界を席捲した「AKIRA」の作者、大友克洋の16年ぶりの新作。19世紀のイギリスを舞台に繰りひろげられる大空想冒険活劇。北米での公開はこのトロント国際映画祭が初めてとなる。
9月16日(木)午後4時45分
Ryerson Theatre (43 Gerrard St. E./地下鉄College駅)
9月18日(土)午後6時30分
VISA Screening Room (Elgin) (189 Yonge St./地下鉄Queen駅)

「Vital/ヴィタール」
2004年/1時間55分(2004年お正月日本公開)
監督・脚本:塚本晋也
出演:浅野忠信、柄本奈美、KIKI、岸部一徳ほか
解説:記憶をなくした医学生が解剖実習にのめりこんでいく、記憶と肉体をめぐる愛の物語。
9月17日(金)午後10時00分
Isabel Bader Theatre (93 Charles St. W./地下鉄Museum)
9月18日(土)午後1時30分
Varsity 2 (55 Bloor St. W./地下鉄Yonge & Bloor)

「House of Flying Daggers/Lovers」
2004年8月日本公開済み/2時間15分
監督:チャン・イーモウ
出演:金城武、チャン・ツィイー、アンディ・ラウ
解説:今北米で興行収入ナンバーワンの中国映画「HERO」の制作スタッフが送る話題作。中国では「HERO」よりヒットした作品で、北米公開は今年の12月。主役は日本人の父と台湾人の母を持つ、アジアで今一番忙しい俳優金城武。物語は唐代の中国を舞台としたラブストーリー。(短く説明できましぇーん^^;)
9月11日(土)午後9時30分
Roy Thomson Hall (93 Charles St. W./地下鉄Museum)
*この上映はGala(ゲストが来る)なので、特別なチケットでないと入れない。
9月12日(日)午前9時30分
Ryerson Theatre (43 Gerrard St. E./地下鉄College駅)


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